“  わたしがまだ助手の頃、たまたま図書館で制御理論の本を眺めていました。そこに、防衛庁出身でロケットやミサイルの制御を専門とする先生がやってきて、「神永ちゃん、またむずかしいこと勉強しているね-。ああ、これね、むずかしい微分方程式やってね、数学の人は大変だね。でもね、神永ちゃん、こんなむずかしいことわかんなくってもね、飛ぶのよ。ロケットね。飛ぶのよー、ちゃんとね。神永ちゃん。制御なんてね、むずかしいこと勉強する前に、やってみりゃいいの」と言い放ち、去っていきました。
 そうなの? ホントに飛ぶの? そんないいかげんなもんなの? と思いました。
 その後、メーカーに転職して、「飛ぶのよ-」ということの意味が(もちろん、ミサイルを飛ばしたわけではないけれど)よくわかりました。ともかく動くものを作れ、話はそれからだ、というのはほんとうなのです。
 データ分析だって、頭よりも体を動かし、理屈をあれこれ考える前にやってみるほうが、上達が早いものです。 ”

神永正博「不透明な時代を見抜く『統計思考力』」

……極論ではあるけど。

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